Bybit手数料とは?暗号資産を取引する前に知っておきたい基礎知識(最新版)
ほんの数年前まで、暗号資産は一部のいわゆる「ミーハー」な人々のためのものという認識が強く、市場の流動性もけっして高いとは言えませんでした。しかし昨今急速に市場規模は拡大しており、現在は2兆ドル以上の資産価値を持つ金融資産へと成長を遂げています。暗号資産市場の最大のメリットは、24時間365日いつでも取引でき、誰でも簡単に参入できる点です。これから暗号資産投資を始めたい方は、まずは自分に適した暗号資産取引所選びから始めましょう!
暗号資産取引所とは、暗号資産を市場価格で売買できるマーケットプレイスのことです。取引所はユーザーがいつでも暗号資産を売買できるように、世界中から注文を集めて管理しています。ただし、取引所を利用する際には、取引頻度や取引資産の種類に応じてコストが発生します。この記事では、Bybitの取引手数料について知っておくべき知識を解説します。取引で発生するコストをしっかり把握したら、取引デビューへの準備はバッチリです!
暗号資産の取引手数料とは?
取引手数料とは、取引所で注文を約定する際に発生する取引コストです。取引の種類ごとに異なる料金体系があり、不定期に変更されることがあります。一般的に、暗号資産の取引手数料には、さまざまな種類のコストが含まれています。
取引所は主に取引から手数料を徴収しています。ただし、入金・出金、資金調達料、証拠金やレバレッジ費用、さらにはスプレッドなど、取引以外にも手数料が発生します。取引所の手数料は1回の取引あたり0.1%~1%以上と幅があり、取引所によっても手数料は異なります。最終的には、取引を行う暗号資産や商品の種類と取引所が設定する料金体系によって手数料が決定します。
メイカーとテイカーとは?
マーケットプレイスでは、注文板で買い注文と売り注文をマッチングさせています。メイカーとテイカーのシステムは、それらの注文を分類して取引手数料を決定する方法です。メイカーとテイカーはそれぞれ、注文板に流動性を提供または排除します。これにより、異なる手数料を支払う必要があるのです。
「メイカー」とは、市場に流動性を提供するマーケットメイカーを指します。例えば、すぐにマッチングしない指値注文をメイカーが出すと、注文板の市場の厚みが増します。つまり、このような注文は、他のトレーダーに対してマッチングする取引の機会を提供することになります。そのため、マーケットメイカーの手数料はテイカーより低く、場合によっては手数料が還元されることもあります。例えばBybitでは、最大0.015%のメイカー手数料還元を受けられるマーケットメイカー向けインセンティブ・プログラムを提供しています。
一方で、「テイカー」はその名のとおり、市場から流動性を奪います。つまり、テイカーは成行注文を出すことで、注文板から即座に流動性を減らす結果となります。そのため、注文を出したらすぐに約定するテイカーは、その代償として手数料を支払う必要があります。
メイカー&テイカーのそれぞれの役割
暗号資産取引所では、トレーダーはメイカーまたはテイカーとして活動することになります。メイカーは流動性を加え、注文板の市場の厚みを高める一方、テイカーは注文板から流動性を奪います。
メイカー&テイカーの違い
ある注文が「メイカー」であるか「テイカー」であるかを判断する際の重要なファクターとして、注文が成立するまでのスピードが挙げられます。成行注文は常にテイカー注文として約定されますが、指値注文はメイカー注文としてもテイカー注文としても約定される可能性があります。これは指値注文が特別優れているという意味ではありません。成行注文は即座に売買が成立しますが、単に指値注文は即座に売買が成立しない注文形態であるというだけの違いです。
メイカー | テイカー |
注文板に流動性を提供する | 注文板から流動性を奪う |
すぐには約定されない | すぐに約定される |
Bybitデリバティブ手数料:0.02% | Bybitデリバティブ手数料:0.055% |
Bybit現物手数料:0.10% | Bybit現物手数料:0.10% |
お役立ちアドバイス:Bybitでは「ポストオンリー機能」を有効にして、指値注文がメイカー注文としてのみ約定されるように設定できます。
Bybitの取引手数料の仕組み
Bybitの取引手数料は、お客様に安心してご利用いただける手数料体系を採用しています。最新のVIPプログラムでは、現物取引とデリバティブ市場の両方における取引手数料率が改定されました。このプログラムは、VIPまたはBybitロイヤリティプログラムに参加しているお客様が対象となります。
手数料率は以下のとおりです。
2023年7月18日時点データ
上記のようにランクが高くなるほど、取引手数料は低くなります。テイカー手数料の場合、デリバティブ取引では0.03%、現物取引では0.02%とい最安値の取引手数料が適用されます。
※現物、無期限、先物取引の手数料は、2022年3月11日15:30(日本時間)に改定予定です。ただし、手数料のアップデートは、デリバティブ商品のすべてのペアに対して、2022年3月18日15:00(日本時間)から適用されます。この時点以降、既存の手数料割引は無効となります。2022年3月18日に最新の手数料率がお客様のアカウントに反映されるまで、最大で1時間ほどかかると予想されますのでご注意ください。
2022年3月19日16:00(日本時間)以降、VIPランクは翌日の16:00(日本時間)にアップデートされ、手数料率はVIPランクのアップデート後5分以内にお客様のアカウントに反映される予定です。 新しい現物取引手数料は、2022年3月18日16:00(日本時間)より適用されます。
Bybitのメイカー・テイカー手数料
Bybitでは、注文が約定するスピードに応じてメイカーとテイカーの手数料を区別しています。成行注文は市場の最適価格で売買を行います。すぐに約定するため、テイカー注文となります。
一方、指値注文はあらかじめ指定した価格で注文を出し、市場価格が指値以上の値になった時に約定する仕組みです。指値注文は約定するスピードによって、メイカー注文あるいはテイカー注文に分類されます。
テイカー手数料:注文価額 × テイカー手数料率
メイカー手数料:注文価額 × メイカー手数料率
非VIP | メイカー手数料 | テイカー手数料 |
現物通貨ペア | 0.1000% | 0.1000% |
デリバティブ契約 | 0.0200% | 0.0550% |
オプション取引 | 0.0300% | 0.0300% |
注文価額は、契約数量と価格によって異なります。また、その計算方法については、現物、リニア契約、無期限契約、インバース契約のいずれを取引しているかによって、以下のように異なります。
Bybitの現物取引手数料の計算方法
計算式:
取引手数料 = 約定数量 × 取引手数料率
BTCの現在価格が4万ドルであると仮定します。この時、2万USDTで0.5 BTCを売買することが可能です。
トレーダーAはUSDT(成行注文)で0.5 BTCを購入します。
トレーダーBはBTC(指値注文)で2万USDTを購入します。
トレーダーAのテイカー手数料 = 0.5 × 0.10% = 0.0005 BTC
トレーダーBのメイカー手数料 = 2万 × 0.10% = 20 USDT
注文が約定した後:
トレーダーAは成行注文で0.5 BTCを購入するため、0.0005 BTCのテイカー手数料を支払う必要があります。したがって、トレーダーAは0.4995 BTCを受け取ります。
トレーダーBは指値注文で2万USDTを購入するため、0.1%のメイカー手数料が発生します。したがって、トレーダーBは19,98 USDTを受け取ります。
現物取引手数料の取引所間の比較
*初心者レベルのアカウントで比較
取引所 | メイカー手数料率 | テイカー手数料率 | プラットフォームで発生する手数料 |
Bybit (非VIP) | 0.100% | 0.100% | 0.200% |
OKX | 0.08% | 0.10% | 0.18% |
Binance (VIP 0) | 0.10% | 0.10% | 0.20% |
Huobi | 0.20% | 0.20% | 0.40% |
Kraken | 0.16% | 0.26% | 0.42% |
Gemini | 0.20% | 0.40% | 0.60% |
Coinbase | 0.40% | 0.60% | 1.00% |
Bitstamp(<$1,000) | 0.00% | 0.00% | 0.00% |
KuCoin | 0.10% | 0.10% | 0.20% |
Bitget | 0.10% | 0.10% | 0.20% |
参考資料:2023年2月17日時点での各暗号資産取引所の公式発表数値
注意:
・取引手数料の単位は、購入した暗号資産の種類に基づきます。
・約定待ち注文やキャンセルされた注文については取引手数料は発生しません。
Bybitデリバティブ取引のメイカー&テイカー手数料
無期限&先物契約
非VIP | メイカー手数料 | テイカー手数料 |
インバース無期限 | 0.020% | 0.055% |
インバース先物 | 0.020% | 0.055% |
無期限契約手数料の取引所間の比較
*初心者レベルのアカウントで比較
取引所 | メイカー手数料率 | テイカー手数料率 | プラットフォーム別の手数料 |
Bybit | 0.020% | 0.055% | 0.075% |
BitMEX | -0.025% | 0.075% | 0.050% |
Binance(USD(S)-M先物) | 0.02% | 0.04% | 0.06% |
Huobi | 0.02% | 0.04% | 0.06% |
Kraken | 0.02% | 0.05% | 0.07% |
OKX | 0.02% | 0.05% | 0.07% |
KuCoin | 0.02% | 0.06% | 0.08% |
Bitget | 0.02% | 0.06% | 0.08% |
参考資料:2023年2月17日時点で各暗号資産取引所が公式に発表している数値です。
オプション手数料の取引所間の比較
取引所 | メイカー手数料 | テイカー手数料 |
Bybit | 0.03% | 0.03% |
Binance | 0.02% | 0.02% |
Deribit | 0.03% | 0.03% |
OKX | 0.02% | 0.03% |
参考資料:2023年2月17日時点で各暗号資産取引所が公式に発表している数値です。
Bybitデリバティブ取引手数料の計算方法
計算式:
取引手数料 = 注文価額 × 取引手数料率
注文価額 = 数量 ÷ 約定価格
例えば、トレーダーAが1万BTCUSDを成行注文で購入し、トレーダーBは指値注文で1万BTCUSDを売却すると仮定します。この時、約定価格が4万ドルであった場合、手数料は以下のように算出されます。
トレーダーAのテイカー手数料 = 10,000 ÷ 40,000 × 0.06% = 0.00015 BTC
トレーダーBのメイカー手数料 = 10,000 ÷ 40,000 × 0.01% = 0.000025 BTC
約定後、トレーダーAは0.00015 BTCのテイカー手数料を支払います。トレーダーBは0.000025 BTCのメイカーカー手数料を支払います。
Bybitでは、最大-0.015%のメイカー手数料還元を受けられるマーケットメイカー向けインセンティブプログラムをご用意しています。テイカー手数料率はマーケットメイカーのVIPランクによって決定される仕組みです。プログラムの参加条件と申請方法については、機関投資家向けサービスをご覧ください。
レバレッジ手数料
レバレッジとは、第三者から借りた資本を使用して資産運用を行うことを意味します。手持ちの資産が少ない場合でも、この投資戦略を活用することで収益拡大を狙えるのが強みです。つまり、投資家はレバレッジを利用して市場での購買力を増大させ、収益を増やせます。
レバレッジトークン(一般的な決済日がない商品)を取引する場合、レバレッジ手数料が発生します。以下にレバレッジトークンに関連する暗号資産取引手数料の一部を紹介します。
コミット手数料:レバレッジトークンを購入する場合に発生します。
償還手数料:レバレッジトークンを受け取る場合に発生します。
管理手数料:レバレッジをかけたポジションを管理するために毎日発生します。
取引手数料: 現物取引市場でレバレッジトークンの売買を行った際に発生します。
資金調達料: レバレッジトークンの原資産の資金調達率に応じて請求され、レバレッジトークンの純資産総額に反映されます。
| 計算方法 |
取引手数料 | 注文数 × 現物取引手数料率* * 現物取引手数料率:0.1% |
購入手数料 | 購入数 × 購入金額 × 購入手数料率* * 購入手数料率:0.05% |
償還手数料 | 償還数 × 償還金額 × 償還手数料率* * 償還手数料率:0.05% |
管理手数料 | ポジション数 × 純資産総額 × 日次管理手数料率* * 管理手数料率:0.005% |
資金調達料 | 資金調達料 = ポジション価額 × 資金調達率 |
Bybitの資金調達料
資金調達料は、現物マージン取引における利息の発生と同様に、最終取引価格がグローバル現物価格に固定されることを保証します。Bybitは資金調達料について以下のようなルールを定めています。
資金調達率がプラスの場合、ロングポジションの保有者はショートポジションの保有者に手数料を支払います。資金調達率がマイナスの場合、ショートポジションの保有者はロングポジションの保有者に手数料を支払います。
1:00(日本時間)、9:00(日本時間)、17:00(日本時間)にポジションを保有している場合、8時間間隔で資金調達料の支払いまたは受け取りを行うことができます。
注:すべての通貨ペアにおいて通常の8時間間隔で資金調達料を受け取れるわけではありません。XEMUSDT、STXUSDT、EGLDUSDT、ENJUSDT、FLOWUSDT、SLPUSDTなどの通貨ペアの資金調達間隔は、1時間ごとになります。
上のスクリーンショットの例では、ロングポジションの保有者は約8時間後にショートポジションの保有者に表示された資金調達率を支払う必要があります。
Bybitの資金調達料の計算式は以下のとおりです:
資金調達料 = ポジション価値 × 資金調達率
ポジション価値 = 契約数量 ÷ マーク価格
例えば、トレーダーが10,000 BTCUSD契約のロングポジションを保有し、マーク価格は8,000ドル、現在の資金調達率は0.0408%(0.000408)に設定されていると仮定します。この場合、
ポジション価値 = 10,000 ÷ 8,000 = 1.25 BTC
資金調達料 = 1.25 BTC × 0.000408 = 0.00051 BTC
この結果、資金調達率がプラスになるため、ロングポジション保有者はショートポジション保有者に資金調達料を支払う必要がある、ということです。
Bybitで取引を始める方法
Bybitは、取引を始めるためのチュートリアル動画、ブログ、ご利用ガイドなど、さまざまなお役立ち情報を提供しています。ここでは、Bybitで取引を開始する方法について簡単にご紹介します。
Bybitの本人確認(KYC)
Bybitは、お客様に高いセキュリティと安全なサービスを提供するために本人確認(KYC)を実施しています。
本人確認の手続きは、複数の検証メカニズムから構成されており、認証レベルに応じて提出書類や有効にできる機能・上限額などが異なります。本人確認の際、身分証明書、銀行明細書、居住証明書、公共料金請求書などの公的書類を提出すると、出金制限の解除が可能です。
以下の表は、Bybitの個人向け本人確認のレベルとその内容について示しています。法人向け本人確認については、こちらをご覧ください。
| レベル0 | レベル1 | レベル2 |
要件 | アカウント開設 | IDカード/パスポート + 顔認証 | 住居証明 |
システムチェック | - | 書類の判定と顔認証の確認 | 銀行の残高証明書、または利用者の本名と住所が記載された書類 |
出金上限額 |
|
|
|
本人確認(KYC)を行うための手順は以下のとおりです。
Bybitに登録またはBybitアカウントにログインします。
自分のアバターをクリックします。
アカウントにログインして「アカウントとセキュリティ」をクリックし、「今すぐ認証する」をクリックします。これにより、本人確認レベル1の認証が開始されます。
本人確認レベル1に必要な情報を提供します。
IDカード/パスポートの発行国を選択します。
本人確認書類のコピーをアップロードします。
コンピューターによる顔認証を行います。
本人確認(KYC)のレベルにより、出金限度額が決定します。1日あたり2万USDTの出金限度額からスタートし、200万USDTまで引き上げることが可能です。
まとめ
Bybitの取引プラットフォームは、初心者でも簡単かつ使いやすいと評判です。Bybitの各投資プランでは、暗号資産を安全に購入、売却、取引したり、年間利回りを簡単に得られるサービスを提供しています。簡単な本人確認(KYC)手続きを完了すると、どなたでも取引を始めることができます。Bybit公式ウェブサイトとアプリは利便性が高く、いつでも取引が可能です。
どの取引所でもそうですが、取引を始める前に手数料体系を確認することが重要です。Bybitは、シンプルなメイカー/テイカーモデルを採用しており、手頃な価格の取引手数料をと高い注文板の流動性を実現しています。入金手数料はかからず、出金手数料も必要最低限のみなので、暗号資産にはじめて触れる方でも安心です。現物取引とデリバティブ取引の手数料は、いずれも透明性が高くシンプルな計算式に基づいて算出されます。
取引を始める前に手数料体系を理解しておけば、自分にあった取引や取引所を見つけられます。最後に、Bybitにはマーケットメイカーとして取引する以外にも、手数料を減らすさまざまな方法があるのでご紹介しましょう。取引手数料還元、VIP割引、ロイヤルティプログラムなど、Bybitでは各種割引サービスを随時提供しています。SNS公式アカウントをフォローして、最新キャンペーンをぜひチェックしてみてください。期間限定や数量限定の特典配布チャンスをお見逃しなく。